平成30年コラム
相談支援センター ぱすてる
コラム(平成30年12月)
【感情労働】について…。
接客業や介護職など、仕事上、感情のコントロールが特に求められる「感情労働者」が抱えるストレスなどの障害について、予防策の充実を求める声が高まっている。流通やサービス業などの産業別労働組合は8月、ストレスを高める原因となる悪質なクレームや迷惑行為への対策を求め、約176万筆の署名を厚生労働相に提出。韓国では10月18日、世界的にも珍しい感情労働者の保護条項を定めた改正法が施行されるなど、国内外で注目を集めている。
感情労働は接客の際に自分の感情を管理しながら、笑顔などの表情や身振りを作ったり、話したりすることが必要な仕事を示す。福祉においても支援費(契約)制度導入から10年以上経過し、市場参入を許してしまったが故なのでしょうか?サービス化してしまったが為に良い意味での苦情であれば真摯に受け止める必要性がありますが過剰な要求を訴えてくる方々もおられる現状も目の当たりにして、改めて、福祉をサービス化してしまった国に責任があるのではないか?と感じる今日この頃です。
『相談支援センターぱすてる』休業期間及び『豊中市役所』閉庁期間のお知らせ!
コラム(平成30年11月)
今年4月に生活保護を利用した世帯は163万5280世帯減少したものの、65歳以上の「高齢者」と「障害者」の世帯では増加したことが、5日までに厚生労働省の調査でわかりました。
一時的な保護停止を除く利用世帯の内訳をみると、「高齢者」は87万9041世帯で、前年同月よりも1万9543世帯増えました。世帯主が心身の障害のために働けない「障害者」も前年同月比4545世帯増の19万5765世帯でした。
一方、「高齢者」と「障害者」以外では、いずれも前年同月比で減少し、65歳未満の母親と18歳未満の子のみ「母子」=8万7464世帯(前年同月比6023世帯減)▽世帯主が傷病のために働けない「傷病者」=21万5658世帯(同1万2286世帯減)▽失業者を含む「その他」=24万9717世帯(同7829世帯減)でした。
これらの世帯での減少について、厚労省は雇用情勢の改善が影響しているとみています。主に預貯金の取り崩しや公的年金・福祉手当などの社会保障給付で暮らす「高齢者」と「障害者」での生活保護利用世帯の増加は安部政権の社会保障抑制・削減路線のもとで苦しい経済生活を送る世帯が増えていることを示しています。
コラム(平成30年10月)
『地域での暮らしに安心と生きがいを』
■現在の社会福祉は、本人が声を出し、制度を使いたいと訴えても、その人の利用したい制度が簡単に使えるかと言われると、そうではありません。施設が新しく設立されても、人手不足で開所されなかったり、入所待ちを余儀なくされる利用者さんがたくさんいます。こういった現状の中で国は、それぞれの地域の中で支援や介護を担うように、との方針です。私たち支援する者や地域住民で何とかしなさいと、他人事のように解決策を求められている中で、そこに当事者や親御さんの気持ちや思いは含まれているのか疑問に思います。人々の生活問題が多様化し、都市部では一人暮らしの孤独死も多い中で、住民の主体的な支え合いをはぐくみ、地域の中で、暮らしに安心感や生きがいを生み出せるのかが重要であると思いました。コラム(平成30年9月)
■大阪府北部を震源とした地震発生から早2ヶ月半程度が経ちました。以後、大雨や台風等や酷暑…。最近も余震とみられる地震が忘れた頃にやってきます。社会的弱者・生活障害を抱えた方たちにとって、この夏は環境因子がもたらすイレギュラーが多々、発生し当事者・家族さんも不安だったかと思われます。地域の当事者・家族さんも同様、『ぱすてる』の方に様々な相談(傾聴)対応が入りました。
■相談(支援)する側・される側、どちらも同じ“人”であり、とかく今回のような環境(気候)の変化から心身にも大きな影響するのは同じことだなぁ~と、ここ数日思う事柄です。朝晩は少しではありますが秋を感じさせられる場面が見受けられますがまだまだ、気候変動は続くようですので皆さまも体調管理の方にはくれぐれもご留意下さい。夏季休業のお知らせ!
コラム(平成30年8月)
児童福祉法に基づく福祉サービスに“放課後等デイサービス”があります。※NAGOMI利用者が幼少期には無かったサービスです。
この4月の報酬改定により事業所単体で支援費が2割減となるとある“放課後等デイサービス事業所が7月末もって事業廃止の判断をされました。
福祉業界(高齢→障害→児童)と順を追って、事業指定の規制緩和(市場原理の導入)で事業自体を別の企業へ譲渡することも可能でしたがあえて、廃止を選択されたことを耳にして今後、色々な福祉分野で上記のような事案が起こり得ることが伺えます。
改めて、福祉を市場原理に導入すると結果、被害を受けてしまうのが利用者(家族)となってしまうことを実感しました。
憲法論を唱えるつもりはありませんが、福祉の原点は憲法25条『すべての国民は、健康で文化的な最低限度の営む権利を有する』が本職の中に再度、頭がよぎりました。
全て、国が作った制度なのですけどね…。
コラム(平成30年7月)
コラム(平成30年6月)
コラム(平成30年5月)
コラム(平成30年4月)
■平成30年度より障害福祉サービスの報酬改定が行われます。この報酬改定のポイントとしては大きく二点から言えると思います。事業者に向けた環境作りと利用者に向けた環境作りです。
事業者に向けた環境作りとしては、高齢・障害・子どもの垣根をなくし、一体的な支援を組織していくしくみづくりが、報酬改定や介護保険法の改定などで出てきています。4月からの報酬改定では、介護保険の指定事業所が障害者を、障害者の指定事業所が高齢者を受け入れられる。相互乗り入れ型の『共生型サービス』が新設されました。もちろん、高齢・障害・子どもの分野が連携していくことは必要ですが、国の目的が、『効率化』と『生産性の向上=安上がり』にあることが問題です。
併せて、『地域生活支援拠点』の充実も強調されています。これは、緊急時の受け入れ、相談、体験の機会、地域の体制作りなど、とにかく障害にかかわって地域の困りごとに何でも対応していくというものです。内容を見ると幻想をいだきますが、内実は自治体丸投げで、まさに『我が事・丸ごと』だと思います。高齢、障害、子どもの分野を超えて、地域でともに支え合っていくという環境を、報酬上つくっていき、事業者をその方向へ引っ張っていくことが、事業者に向けた環境作りとしてあると思います。